トップ
>
端緒
>
はなお
ふりがな文庫
“
端緒
(
はなお
)” の例文
「苔が、
辷
(
すべ
)
る。庭下駄の
端緒
(
はなお
)
が切れていやあがる。危えじゃねえか。や、ほかに履きものはがあせんな。はてね。」
露萩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これもお
揃
(
そろい
)
の、
藍色
(
あいいろ
)
の勝った
湯帷子
(
ゆかた
)
の
袖
(
そで
)
が
翻
(
ひるがえ
)
る。足に
穿
(
は
)
いているのも、お揃の、赤い
端緒
(
はなお
)
の草履である。
杯
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
日帰りに山家から
麓
(
ふもと
)
の里へ通う
機織
(
はたおり
)
の女工が七人づれ、
可
(
え
)
えですか。……峠をもう一息で越そうという時、下駄の
端緒
(
はなお
)
が切れて、一足後れた女が一人キャッと云う。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
旅店
(
やどや
)
で廊下を
穿
(
は
)
かせる赤い
端緒
(
はなお
)
の立ったやつで——しっとりとちと沈んだくらい落着いた
婦
(
おんな
)
なんだが、実際その、心も空になるほど気の
揉
(
も
)
めるわけがあって——思い掛けず降出した雪に、足駄でなし
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鶴は
裾
(
すそ
)
まで、素足の白さ、水のような青い
端緒
(
はなお
)
。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“端緒”の意味
《名詞》
端緒(たんしょ、たんちょ)
物事の始まり。糸口。
(出典:Wiktionary)
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
緒
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“端”で始まる語句
端
端折
端書
端唄
端然
端近
端々
端倪
端艇
端居