突込つつこ)” の例文
それを好加減いゝかげん揣摩しまするくせがつくと、それがすわときさまたげになつて、自分じぶん以上いじやう境界きやうがい豫期よきしてたり、さとりけてたり、充分じゆうぶん突込つつこんでくべきところ頓挫とんざ出來できます。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さうさう。さつき取つた金貨と銀貨との事を言ひ合つてゐた。さうだ。熊に電車の代を借りてゐるのを催促せられて、いつものつもりで手を腹掛に突込つつこんで、銅貨があつたと思つて掴んで出した。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)