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稲塚
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いなづか
ふりがな文庫
“
稲塚
(
いなづか
)” の例文
横手の
衝立
(
ついたて
)
が
稲塚
(
いなづか
)
で、火鉢の
茶釜
(
ちゃがま
)
は竹の子笠、と見ると
暖麺
(
ぬくめん
)
蚯蚓
(
みみず
)
のごとし。
惟
(
おもんみ
)
れば
嘴
(
くちばし
)
の
尖
(
とが
)
った白面の
狐
(
コンコン
)
が、
古蓑
(
ふるみの
)
を
裲襠
(
うちかけ
)
で、尻尾の
褄
(
つま
)
を取って
顕
(
あらわ
)
れそう。
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そのくせ前々から、
稲塚
(
いなづか
)
の蔭でジャッケと
巫山戯
(
ふざけ
)
ていたっていうじゃないか。
生さぬ児
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
人形使 (無言のまま
睨
(
にら
)
むがごとく見詰めつつ、しばらくして、
路傍
(
みちばた
)
に朽ちし
稲塚
(
いなづか
)
の下の古縄を拾い、ぶらりと提げ、じりじりと寄る。その縄、ぶるぶると動く。)
山吹
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
おなじ場所では余り
沢山
(
たくさん
)
には殖えないものなのであろうか知ら? 御存じの通り、
稲塚
(
いなづか
)
、
稲田
(
いなだ
)
、
粟黍
(
あわきび
)
の実る時は、
平家
(
へいけ
)
の大軍を走らした
水鳥
(
みずどり
)
ほどの
羽音
(
はおと
)
を立てて、
畷行
(
なわてゆ
)
き、
畔行
(
あぜゆ
)
くものを驚かす
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
稲
常用漢字
中学
部首:⽲
14画
塚
常用漢字
中学
部首:⼟
12画
“稲”で始まる語句
稲荷
稲妻
稲
稲光
稲田
稲扱
稲荷様
稲村
稲荷鮨
稲荷町