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秦淮
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しんわい
ふりがな文庫
“
秦淮
(
しんわい
)” の例文
それがどうも彼女には、幼少の時から見慣れてゐる、
秦淮
(
しんわい
)
らしい心もちがした。しかし彼女が今ゐる所は、確に天国の町にある、基督の家に違ひなかつた。
南京の基督
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
われ此の花に相対して馥郁たる其の
香風
(
かうふう
)
の
中
(
うち
)
に坐するや、
秦淮
(
しんわい
)
秣陵
(
まつりよう
)
の
詩歌
(
しいか
)
おのづから胸中に
浮来
(
うかびきた
)
るを覚ゆ。
来青花
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
張鴻業
(
ちょうこうぎょう
)
という人が
秦淮
(
しんわい
)
へ行って、
潘
(
はん
)
なにがしの家に寄寓していた。その
房
(
へや
)
は河に面したところにあった。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
天宝
(
てんほう
)
十三年広陵に遊び、王屋山人
魏万
(
ぎまん
)
と遇い、舟を浮かべて
秦淮
(
しんわい
)
へ入ったり、金陵の方へ行ったりした。
岷山の隠士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
秦淮
(
しんわい
)
には驚いたね。さようさ。幅が広い処で六間もあろうか。まあ、六間幅の
溝
(
どぶ
)
だね。その水のきたないことおびただしい。それから見ると、
西湖
(
せいこ
)
の方はとにかく湖水らしい。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
本篇を草するに当り、谷崎潤一郎氏作「
秦淮
(
しんわい
)
の一夜」に負ふ所
尠
(
すくな
)
からず。附記して感謝の意を表す。
南京の基督
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あるいはまた一晩中、
秦淮
(
しんわい
)
あたりの
酒家
(
しゅか
)
の
卓子
(
たくし
)
に、酒を飲み明かすことなぞもある。
奇遇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
この間肥つた奥さんと一しよに、
画舫
(
ぐわばう
)
に乗つてゐた人かしら。いやいや、あの人は髪の色が、もつとずつと赤かつた。では
秦淮
(
しんわい
)
の孔子様の
廟
(
べう
)
へ、写真機を向けてゐた人かも知れない。
南京の基督
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
秦
漢検準1級
部首:⽲
10画
淮
部首:⽔
11画
“秦”で始まる語句
秦
秦皮
秦王
秦亀
秦野
秦檜
秦川
秦皮樹
秦朗
秦明