“破褞袍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やれおんぽう50.0%
やれぬのこ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
撲殺なぐりころしてめ損い、げんとして馬丁べっとう見露みあらわされ、書生のために捕えられて、玄関に引摺込ひきずりこまれし、年老いたる屠犬児いぬころしは、破褞袍やれおんぽうて荒縄の帯をめ、かかとあたりは摺切れたる冷飯草履ひやめしぞうりを片足脱ぎて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ずぶぬれ破褞袍やれぬのこけだし小児の尿汁にょうじゅうを洗わずして干したるもの、悪臭鼻をえぐってずいとおる。「やれ情無い、ヘッヘッ。」と虫唾むしずを吐けば、「や、ぜんの上へつばを吐くぞ。」と右手めてなる小屋にてわめく声せり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)