トップ
>
盗跖
>
とうせき
ふりがな文庫
“
盗跖
(
とうせき
)” の例文
旧字:
盜跖
「むかしにも、
柳下恵
(
りゅうかけい
)
と
盗跖
(
とうせき
)
のような兄弟があったが、今の世にも、あなたのようなお方がいたか。天子に奏して、ぜひあなたを南蛮王にしましょう」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
盗跖
(
とうせき
)
の心をもって貿易するも
堯舜
(
ぎょうしゅん
)
の心をもって貿易するも、貿易はすなわち貿易なり。すでに貿易なり。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
昔、唐の
盗跖
(
とうせき
)
や、我が朝の
熊坂
(
くまさか
)
、
袴垂
(
はかまだれ
)
なんど、いずれも聖人君子であろうぞ! ワッハッハッ
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
孔子
(
こうし
)
の
言
(
い
)
えることまたは為せることは、
盗跖
(
とうせき
)
より見れば、はなはだ邪魔になったに相違ない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
こんな詰まらぬ
法螺談
(
ほらばなし
)
も、
盗跖
(
とうせき
)
は
飴
(
あめ
)
を以て
鑰
(
かぎ
)
を開くの例で、随分有益な参考になるというのは、昨今中央政府の遣り方の無鉄砲に倣い、府県
争
(
きそ
)
うて無用の事業を起し、無用の官吏を置くに随い
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
盗跖
(
とうせき
)
という大盗と、議論をたたかわし、
偽君子
(
ぎくんし
)
の皮をヒン
剥
(
む
)
かれて、説法に出向いたやつがあべこべに、まる裸の人間をさらけ出して、二の句もなく、逃げ帰っているではないか。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尭舜
(
ぎょうしゅん
)
禹湯
(
うとう
)
の時代を過ぎ、周代を経て春秋の世となり、老子孔子孟子の徒も、この書の恩恵を
蒙
(
こうむ
)
ったらしい。しかし、それらの誰よりもこの書の恩恵を蒙ったのは、他ならぬ大盗
盗跖
(
とうせき
)
だ。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「が、人間の肝臓を、好んで食べたというような、
盗跖
(
とうせき
)
のような兇賊なら?」
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“盗跖”の解説
盗跖もしくは盗蹠(とうせき)は、中国の古文献に登場する春秋時代魯の盗賊団の親分。魯の孝公の子の姫無駭(字は子展)の末裔である展獲(字は子禽、柳下恵の名で知られる)の弟。九千人の配下を従えて各地を横行し、強盗略奪をほしいままにしたといい、しばしば盗賊の代名詞のように語られる。一説には黄帝時代の盗賊団の親分。
(出典:Wikipedia)
盗
常用漢字
中学
部首:⽫
11画
跖
漢検1級
部首:⾜
12画
“盗”で始まる語句
盗
盗人
盗賊
盗坊
盗棒
盗汗
盗見
盗森
盗心
盗泉