“とうせき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
盗跖58.3%
盪石8.3%
悼惜8.3%
登籍8.3%
盜跖8.3%
闘石8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盗跖とうせきの心をもって貿易するも堯舜ぎょうしゅんの心をもって貿易するも、貿易はすなわち貿易なり。すでに貿易なり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その間に、雷同、魏延の左右の軍も、それぞれ蒙頭、盪石とうせきの二手の勢と闘い、またたく間にこれを追いまくってしまった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蒙頭もうとう盪石とうせきの二将に戦闘用意を命じ、これを左右とし、月明を利して、山を下り、張飛の軍に迫った。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これを悼惜とうせきし、慟哭する妻子・眷属その他の生存者の悲哀が、幾万年かくりかえされた結果として、なんびとも、死は漠然とかなしむべし、おそるべしとして、あやしまぬにいたったのである。
死刑の前 (新字新仮名) / 幸徳秋水(著)
それが父伯爵の実妹として登籍とうせきされた事情に至つては、稚い喬彦の理解の外にあつた。とまれ、美しい叔母は赤の他人であつた! しかも賤しい家の出ではないか。
垂水 (新字旧仮名) / 神西清(著)
後の世の仕合しあわせであると申したという、お咳などには大妙薬である、かゝる結構な物を毒とは何ういう理由わけもっとも其の時に盜跖とうせきという大盗賊が手下に話すに、れはいものが出来た
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
初更しょこうながら深沈とした奥庭、秋草や叢竹むらたけが、程よく配られた数寄屋すきやの一亭に、古風な短檠たんけいに灯をともしてパチリ、パチリ、と闘石とうせきの音……そして、あたりは雨かとばかりきすだく虫。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)