白石しろいし)” の例文
おな白石しろいし在所ざいしようまれなる、宮城野みやぎの信夫しのぶふを、芝居しばゐにてたるさへなにとやらむ初鰹はつがつをころうれしからず。
甲冑堂 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「そのときは仙台藩士だといっていましたが、ちょうど白石しろいしの者がいあわせたものでばけの皮がげました、この頃こういうやつが諸方へあらわれるからご注意を要しますよ」
日本婦道記:尾花川 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
和紙を語れば白石しろいしのことが想い浮びます。この町は陸前ではなく磐城の国に属します。古くからここで紙布しふが発達し、麻布か絹ものかと間違えるほどの細かい織物を作りました。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
話が長過ぎたがやはり附添つけそえておく必要がある。青麻権現の奇跡と同じころに、同じ仙台領の角田かくだから白石しろいしの辺にかけて、村々の旧家に寄寓きぐうしてあるいた白石しろいし翁という異人があった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
鐙摺あぶみずり白石しろいしの城
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
黒石くろいし白石しろいし
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥州白石しろいしの城下より一里半南に、才川と云う駅あり。この才川の町末に、高福寺という寺あり。
一景話題 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)