発作ほつさ)” の例文
旧字:發作
まあ、神経性のものなら、神経を鎮める方法もありますが、医者の顔を見て発作ほつさが治まるくらゐのもんなら、却つていぢくらない方がいゝでせう。
医術の進歩 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
激しい発作ほつさの来ないうちに何とか云つてなだめなきやならないと思つたが、女はほんの僅かな猶予をさへ惜むかのやうにじりじりと男につめよつた。
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)
代助はかたくなつて、すくむが如く三千代を見詰めた。三千代は歇私的里ヒステリ発作ほつさおそはれた様に思ひ切つていた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
声はなく慌立あわたゞしい物音が起つたのだが、発作ほつさでも起したらしかつた。
鳥羽家の子供 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
弊私的里ヒステリー発作ほつさが過ぎた、そのあとの沈んだ気分きぶん氛囲気ふんゐき
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
痙攣けいれん発作ほつさとになつて
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
病気そのものはたいしたことはないんだが、発作ほつさが猛烈でね。なに、心配はないのさ。話はそれだけかい。あ、さうだ。
医術の進歩 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
一仕切ひとしきりつと、発作ほつさは次第におさまつた。あといつもの通りしづかな、しとやかな、奥行おくゆきのある、うつくしい女になつた。眉のあたりが殊にはれ/″\しく見えた。其時代助は
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
弊私的里ヒステリー発作ほつさが過ぎた、そのあとの沈んだ気分きぶん氛囲気ふんゐき
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
もし死が可能であるならば、それは発作ほつさの絶高頂に達した一瞬にあるだらうとは、代助のかねて期待する所である。所が、彼は決して発作ほつさ性の男でない。手もふるへる、足もふるへる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
卯一郎 では、仮に、また発作ほつさが来たやうな場合、どうしたらいゝでせう。
医術の進歩 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
発作ほつさ頻吹しぶく水のおも
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
三四郎はすぐくちひらいた。殆んど発作ほつさに近い。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
発作ほつさ頻吹しぶく水のおも
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)