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牒
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しめ
ふりがな文庫
“
牒
(
しめ
)” の例文
何? 親分はもう歸んなすつた、——それは
惜
(
を
)
しい事をした、大變な證據が手に入つたんだ。泥坊仲間で
牒
(
しめ
)
し合せた手紙を、千兩箱を
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから、知友の連中は
牒
(
しめ
)
し合したやうに、自分をこども扱ひにし、
真面目
(
まじめ
)
に相手にならなかつた。彼はその方が都合がよかつた。
上田秋成の晩年
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
話し金子を彌太八と申す人に
奪
(
うば
)
はれし事を殘らず物語られ其上にて
斯樣々々
(
かやう/\
)
なしたまへと
牒
(
しめ
)
し合せ元の座敷へいで行きけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
君江は舞踊家木村義男と
牒
(
しめ
)
し合して、カッフェーを出てから
有楽橋
(
ゆうらくばし
)
の暗い
河岸通
(
かしどお
)
りで待合せ、自動車で三番町の千代田家という懇意な待合へ行った。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
まず、稲野谷という、仮空の人物を作り上げて、それで、三伝の影を君は覆おうとしたのだ。君は
牒
(
しめ
)
し合わせて、まず三伝に、利得金を奪わせておいた。
地虫
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
なにごとを誰と
牒
(
しめ
)
し合せているのかわからないが、この事実は諸君の記憶に留めて置いて頂きたいのである。
若殿女難記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
一時は浅草での二三人ゐる評判娘のうちに数へられて、小さなおしげなぞも何とはなしに憧れの心持を抱いてゐた、公園へ遊びに来ては友だちと
牒
(
しめ
)
しあはせて
一の酉
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
その幸運もクリストフにとっては一つの災難であった。作品は演奏された——そして失敗した。女歌手の味方は皆、無礼な音楽家を懲らしめてやろうと
牒
(
しめ
)
し合わせていた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
横山町の店からの使ひで飛んで行つて見ると、——一度店へ歸つたお前が、お富と
牒
(
しめ
)
し合せて飛出したといふ騷ぎの眞つ最中だ。
銭形平次捕物控:075 巾着切の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
啓司は花田と
牒
(
しめ
)
し合わせ、屋根へ花田に枝木を投げさせて、烏が空へ飛び立つところを射とうと身構えをしました。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
まるでみんなが
牒
(
しめ
)
し合せでもしたように、お由もあのまま寄りつかない。残した道具や衣類にみれんはないとしても、あいそづかしの一と言くらい云いに来る筈である。
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
横山町の店からの使いで飛んで行ってみると、——一度店へ帰ったお前が、お富と
牒
(
しめ
)
し合せて飛出したという騒ぎの真っ最中だ。
銭形平次捕物控:075 巾着切りの娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして早くも秀之進の逸走したことを知り、それが大助と
牒
(
しめ
)
し合せたものだと察したに違いない、——さあ急がしくなったぞ、かれは二階へ駆けあがって、出立するからと勘定を命じた。
新潮記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「どれ/\、達者な手だが
惜
(
をし
)
いことにあと先がねえ、いづれ惡者共の仲間へ
牒
(
しめ
)
し合せた手紙だらう」
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして
牒
(
しめ
)
し合せたがぬけ出すところをみつかって、取巻かれた。
夕靄の中
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“牒”の解説
牒(ちょう)とは、律令制における公文書の様式の1つ。
(出典:Wikipedia)
牒
漢検準1級
部首:⽚
13画
“牒”を含む語句
間牒
符牒
通牒
移牒
牒者
度牒
牒状
返牒
密牒
牒報
秘牒
牒述
牒文
古牒
牒合
牒号
最後通牒
御通牒
御牒
寄進牒
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