烟草入たばこいれ)” の例文
見込み「けつぱなしてだれも居ねえのか、この開帳で人の出るのに」とかます烟草入たばこいれ真鍮しんちゅう煙管きせるを出し「何だ火もねえや」といひ
としは二十八でありますが至って賢い男、大形おおがた縮緬ちりめん単衣ひとえものの上に黒縮緬の羽織を着て大きな鎖付の烟草入たばこいれを握り、頭は櫓落やぐらおとしというあたま
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お文コレ段右衞門マア強情がうじやう宜加減いゝかげんにおをつと三五郎が庚申堂かうしんだうの畑際でひろつて來た烟草入たばこいれ其中に穀平から杉戸屋の富右衞門さんの所へやつた手紙が這入はひつて居から杉戸屋の烟草入だといふ事が知れ然も其時わたしすぐに持て行うとする所へ貴殿おまへが來て其烟草入を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
女房の店を片付くる間、善太の持ち居る三文笛をとり、ぴいぴいと吹きて見て「こんなつまらねえお手遊を持つて居やがる、ちやんのお手遊を見せてやらう」と懐より烟草入たばこいれを出し、笛を入る。
友「此の烟草入たばこいれはくだらないがいつも頼む使つかいの方に」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)