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洞
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あな
ふりがな文庫
“
洞
(
あな
)” の例文
阿鼻叫喚
(
あびきょうかん
)
は
谺
(
こだま
)
した。谷間へ這い下り、
洞
(
あな
)
にかくれ、木へ逃げ登りなどした山徒も、稲の害虫をころすように狩りつくされた。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
腹立ちと失望の凄じさは、もう一度壁の隅の新しき
洞
(
あな
)
を掘らずにはいられない。今度は手を掛けるとすぐに、あの大きな二匹が洞外へ這い出した。
兎と猫
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
とそこをさして行って見ると、思ったよりは広い
洞
(
あな
)
で奥の方も余程深いらしい。
月世界競争探検
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
官兵衛も秀吉もただ
凝然
(
ぎょうぜん
)
と一つものに眼を向け合ったまま、ものもいわず坐っていた。いつか室内は暮れて
洞
(
あな
)
のように暗くなっていたが、燭を
燈
(
とも
)
す者もなかった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は垣の上にあがることも出来なければ、
洞
(
あな
)
の中に潜ることも出来なかった。ただ外に立って品物を受取った。ある晩彼は一つの
包
(
つつみ
)
を受取って相棒がもう一度入ると、まもなく中で大騒ぎが始まった。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
▼ もっと見る
杉戸、ふすま、すべての境を外された吉良家の屋内は、表から裏までずっと見通しの巨大な一箇の
洞
(
あな
)
になった。そこに乱れあう人影と刃の光に、無数の灯が
煤煙
(
すす
)
を吐いて、絶えまなく
明滅
(
めいめつ
)
する。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洞
常用漢字
中学
部首:⽔
9画
“洞”を含む語句
空洞
洞窟
洞察
洞穴
大洞
洞然
洞簫
洞中
曹洞宗
仙洞御所
洞声
洞道
洞院
西洞院
洞察力
洞庭
洞門
洞庭湖
東洞院
琅玕洞
...