トップ
>
汐干
>
しおひ
ふりがな文庫
“
汐干
(
しおひ
)” の例文
木更津
(
きさらづ
)
汐干
(
しおひ
)
の場の色彩はごちゃごちゃして一見
厭
(
いや
)
になりました。
御成街道
(
おなりかいどう
)
にペンキ屋の長い看板があるから見て、御覧なさい。
虚子君へ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
思掛けない音に、ちょっと驚いた顔をした清葉にそう云って、土産じゃない、
汐干
(
しおひ
)
では時節が違う。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
歌麿は婦女の姿態を描くの
外
(
ほか
)
また花鳥をよくす。絵本『
百千鳥
(
ももちどり
)
』『
虫撰
(
むしえらみ
)
』また『
汐干
(
しおひ
)
の
土産
(
つと
)
』等における動植物の写生はその筆致の綿密なること写真機もなほ及ばざるほどなり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「——やれ船遊びだの
螢狩
(
ほたるが
)
りだの、
汐干
(
しおひ
)
だの花見だのって、そう、なか(新吉原)へもずいぶん
伴
(
つ
)
れていかれたわ、そうよ、なかにはあの人にのぼせあがってるひとが二人もいたわ」
滝口
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
『
赤穂
(
あこう
)
の浜も、今頃は、さだめし
汐干
(
しおひ
)
や船遊びに、賑うて居るであろ』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
尾張の
鳴海
(
なるみ
)
潟、備前
和気
(
わけ
)
郡の
片上
(
かたかみ
)
のカタなどと、北国のガタとは清濁二種の語ではないかとさえ思われる。今ではまだ
汐干
(
しおひ
)
潟のカタの方が古い意味だと、断定してしまうわけにも行かぬのである。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「ええ。
汐干
(
しおひ
)
に一ぺんいったばかりです」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
行過て女見返す
汐干
(
しおひ
)
かな 露挂
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
梓はかつて、蝶吉の
仇気
(
あどけ
)
ない口から、
汐干
(
しおひ
)
に行って、騒ぎ歩いて、水を飲んだ、海水は
塩
(
しょ
)
ッぱいということを、さも
大
(
おおい
)
なる学理を発見したごとくにいうのを聞かせられた。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
汐
漢検準1級
部首:⽔
6画
干
常用漢字
小6
部首:⼲
3画
“汐干”で始まる語句
汐干狩
汐干潟
汐干船