“虫撰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むしえらみ50.0%
むしえらび50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歌麿は婦女の姿態を描くのほかまた花鳥をよくす。絵本『百千鳥ももちどり』『虫撰むしえらみ』また『汐干しおひ土産つと』等における動植物の写生はその筆致の綿密なること写真機もなほ及ばざるほどなり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すなわち北尾政演きたおまさのぶが『狂歌五十人一首』の如き、喜多川歌麿きたがわうたまろが『絵本虫撰むしえらみ』、『百千鳥ももちどり』、『狂月望きょうげつぼう』、『銀世界ぎんせかい』、『江戸爵えどすずめ』の如きまた北尾政美きたおまさよしが『江戸名所鑑えどめいしょかがみ』、北尾重政しげまさの『絵本吾妻袂あずまからげ
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
私は喜多川歌麿きたがわうたまろの描いた『絵本虫撰むしえらび』を愛してまざる理由は、この浮世絵師が南宗なんそうの画家も四条派しじょうはの画家も決して描いた事のない極めて卑俗な草花そうかと昆虫とを写生しているがためである。