“南宗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なんそう66.7%
なんしゅう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は喜多川歌麿きたがわうたまろの描いた『絵本虫撰むしえらび』を愛してまざる理由は、この浮世絵師が南宗なんそうの画家も四条派しじょうはの画家も決して描いた事のない極めて卑俗な草花そうかと昆虫とを写生しているがためである。
蕪村は自ら画を造りしこと多く、南宗なんそうの画家として大雅たいがと並称せらる。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
これは全く格別の趣きである。これは即ち南宗なんしゅう北宗ほくしゅうより土佐とさ住吉すみよし四条しじょう円山まるやまの諸派にも顧みられずわずかに下品極まる町絵師が版下絵はんしたえの材料にしかなり得なかった特種とくしゅの景色である。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)