“なんそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
何艘40.0%
南宋13.3%
南宗13.3%
南巣6.7%
南窓6.7%
楠窓6.7%
軟相6.7%
難遭6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしあれを初めての黒船と思ったのは間違いでした。考えて見ると遠い昔から何艘なんそうの黒船がこの国に着いたかしれない。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それは、書の精神にも、あるいはまた南宋なんそう画の精神とも共通する処のものである。南宋画が北画に対して起った原因と丁度近代絵画が湧出ゆうしゅつした事とは、頗るそれも類似せる事を私は感じるのである。
油絵新技法 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
蕪村は自ら画を造りしこと多く、南宗なんそうの画家として大雅たいがと並称せらる。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
堯舜ぎょうしゅん禅譲ぜんじょうにはじまり、は四百年十七代、桀王けつおうに及んで成湯せいとうのため南巣なんそうの野に放逐ほうちくされ、これがまあ支那における武力革命の淵源とでもいうのでしょうか
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そう云えばたしか講釈師に南窓なんそうと云うのがあったなどと思った。しかし子供の病気のことは余り心にもかからなかった。それが多少気になり出したのはSさんから帰って来た妻の言葉を聞いた時だった。
子供の病気:一游亭に (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
二月十六日 楠窓なんそう東道の下に、章子を伴ひ渡仏の途に上る。午後三時横浜解纜かいらん箱根丸にて。
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
そして青幇の中には軟相なんそう硬相こうそうとの二大別があって、軟相は更に架相かそう吃相きっそうとに分れて居る。この軟相というのは比較的罪の軽いもので、逮捕せられても死罪は免れる。
私は遠くさかのぼりて道具の人類進化史上における地位をかんがえ、転じて近代における機械の偉大なる効果を思うごとに、今の時代をもって真に未曾有みぞう難遭なんそうの時代なりとなすを禁じ得ず。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)