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氷々
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こほり/\
○さてかの
茶店にて雪の氷をめづらしとおもひしに、その次日より
塩沢の
牧之老人が家に
在しに、日毎に
氷々とよびて売来る、
山家の
老婆などなり。
氷々、
雪の
氷と、こも
俵に
包みて
賣り
歩くは
雪をかこへるものなり。
鋸にてザク/\と
切つて
寄越す。
日盛に、
町を
呼びあるくは、
女や
兒たちの
小遣取なり。
○さてかの
茶店にて雪の氷をめづらしとおもひしに、その次日より
塩沢の
牧之老人が家に
在しに、日毎に
氷々とよびて売来る、
山家の
老婆などなり。