トップ
>
気褄
>
きづま
ふりがな文庫
“
気褄
(
きづま
)” の例文
旧字:
氣褄
一々小言を仰しゃって下せえやし、お久、お内儀さんも
斯
(
こ
)
う仰しゃって下さるから
何
(
なん
)
だが、店へ出てお客の機嫌
気褄
(
きづま
)
の取れる人間じゃアねえが
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
房州の百姓の娘、殿様に近付いて怨みを報いたいばかりに、相沢様に取入って、心にもない機嫌
気褄
(
きづま
)
を取りました。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
幹彦君にしろ私にしろ、あの年頃から先輩の鼻息を窺つたり機嫌
気褄
(
きづま
)
を取つたりするやうな意気地なしでは仕方がない。世故や礼儀は年を取るうちに自然に覚える。
青春物語:02 青春物語
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
叔母一人の
機
(
き
)
に入ればイザコザは無いが、さて文三には人の
機嫌
(
きげん
)
気褄
(
きづま
)
を取るなどという事は出来ぬ。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
といふよりは、夫が非職の郡長上りか何かで、家が余り
裕
(
ゆた
)
かで無いところから、お柳の
気褄
(
きづま
)
を取つては時々
恁
(
か
)
うして遣つて来て、その都度
家計向
(
うちむき
)
の
補助
(
たすけ
)
を得てゆくので。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
「寮では相変らずやってるのね。それにつけても、あたし、池上さんとの縁談のはなしはどうかと思って来るのよ。あたしあんな人の機嫌
気褄
(
きづま
)
を取れる自信はなくなったわ」
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
と、お三婆さんは、妙にねばっこい調子で、
気褄
(
きづま
)
を取るようにいって
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
いろ/\と女の機嫌
気褄
(
きづま
)
を取り、色男に
反物
(
たんもの
)
を買ってやったり、二人を伴れて芝居に出かけたり、或る時は其の女と其の男を上座へ据えて、例の如く自分がお太鼓を叩き
幇間
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
隅「私は大きな物でなくっちゃア酔わないから、大きな物でほっと酔って胸を晴したいの、いやな客の機嫌
気褄
(
きづま
)
を取って、いやな気分だからねえ、富さん今夜は世話をやかせますよ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
云わんにしろ武士は相見互いだ、貴様は吉原町の
幇間
(
たいこもち
)
じゃアないか、客の機嫌
気褄
(
きづま
)
を取って、祝儀を戴き、其の日を送る幇間たる身の上でありながら、何んだ屁っぴり侍とは、不埓な奴だ
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
褄
漢検1級
部首:⾐
13画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気配
気味
気高