“きづま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気褄58.8%
気窮17.6%
気塞5.9%
気詰5.9%
氣褄5.9%
氣詰5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
房州の百姓の娘、殿様に近付いて怨みを報いたいばかりに、相沢様に取入って、心にもない機嫌気褄きづまを取りました。
彼女は幸福さうだつたが、違つた環境のさびしさが段々しみて来た。悪戯いたづらは出来ないし、がらにあふ女達も近所にはなかつた。行儀や言葉づかひを直されるのも、気窮きづまりで仕方がなかつた。
チビの魂 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
昨夜ゆうべあのくらい電話をかけて来てもくれなかったとか、気塞きづまりな病院よりも他に面白いところがあるから来なかったのだとか、愚にもつかぬことを言い出して、叔母は終いに泣いた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
みんないささか気詰きづまりになってきたが、それは当のその一幕のためというより、もっと別の、あまりはっきりしないが何かしら重苦しい、ある感情のためであった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
房州の百姓の娘、殿樣に近付いて怨がむくいたいばかりに、相澤樣に取入つて、心にもない機嫌氣褄きづまを取りました。
「さうしたらあの氣詰きづまりな丸善も粉葉こつぱみじんだらう」
檸檬 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)