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殉死者
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じゆんししや
(三)
第二の
横穴に
數人を
合葬したるは
主人及び
殉死者を
入れたりと
解釋せず。
身分に
格別の
隔絶なき
武人の、
同日の
戰死者を
合葬したる
者と
考證す。
山頂のが
主墳で、
山麓のが
殉死者を
葬つたのでは
有るまいかといふ、
斯うした
疑問をも
生ぜられるのである。
それは
瓢簟山の
地形である。
此地形が
主墳の
周圍に
陪塚を
造るをゆるさぬ。
即ち
主人を
葬つた
塚の
近くに、
殉死者の
塚を
造るだけの
餘地が
無いので、
已むを
得ず
山麓に
横穴を
造つたといふの
説である。