“株(しゅ)” の例文
父蘭軒の時からの居宅で、頗る広大な構(かまえ)であった。庭には吉野桜(よしのざくら)八株(しゅ)を栽(う)え、花の頃には親戚(しんせき)知友を招いてこれを賞した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
十人は十人の因果(いんが)を持つ。羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹くは、株(しゅ)を守って兎を待つと、等しく一様の大律(たいりつ)に支配せらる。白日天に中(ちゅう)して万戸に午砲の飯(いい)を炊(かし)ぐとき、蹠下(しょか)の民は褥裏(じょくり)に夜半(やはん)太平の計(はかりごと)熟す。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
堤(つつみ)の桜(さくら)わずか二三株(しゅ)ほど眼界に入っていた。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)