朱色しゆいろ)” の例文
それ夥間なかま一人ひとりだつたのがわかつたから、こゑけると、黒人くろんぼ突倒つきたふして、ふねのまゝ朱色しゆいろうみへ、ぶく/\とたんだとさ……可哀相かはいさうねえ。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
朱色しゆいろめん(朱色人面の凧、Tonka John の持つてゐたのは直徑一間半ほどあつた。)を裸の酒屋男七八人に揚げさせ、瀝青チヤンを作り、幻燈を映し、さうして和蘭訛の小歌を歌つた。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
しんそこ冷え切つた朱色しゆいろ小匣こばこ
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)