朝市あさいち)” の例文
京都に在住の間、私の心をいたくそそったものの一つは朝市あさいちであって、私は中々勉強した。これには河井寛次郎が先達であった。
京都の朝市 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
いてたは空車からぐるまで、青菜あをなも、わらつてはしなかつたが、何故なぜか、ゆきした朝市あさいちくのであらうとつたので、なるほど、ほしえたのも、そらよどんでるのも
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
なんでも多摩川のあたりから水蜜桃すいみつとうや梨などの果物の籠を満載して、神田の青物市場へ送って行くので、この時刻に積荷を運び込むと、あたかも朝市あさいちに間に合うのだそうである。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)