曙覽あけみ)” の例文
新字:曙覧
しかし曙覽あけみうたで、さういふ種類しゆるいうたをあげすぎましたから、こゝでは、まじめなものを二三首にさんしゆならべるだけにしておきませう。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
右は、橘曙覽あけみの作で、概ね出陣する人に贈つたものが多い。さういふ軍にいでたつ人に贈つたかういふ種類の歌はもつとあるが、今は割愛することとする。
愛国歌小観 (旧字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
言道ときみちもやはり、曙覽あけみ同樣どうようまづしいくらしをしてゐました。けれどもそれについて普通ふつうひとでありませんから、たいしてにかけたりあせつたりはしてゐなかつたのです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
なほ明治めいじよりまへ歌人かじんとして、わすれることの出來できないのは、福岡ふくをかひと大隈言道おほくまときみちであります。このひと曙覽あけみのようにかるあかるくあまりかんがへないで、自由じゆううたつくつたらしいひとであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)