つきかさ)” の例文
それへ東窓ひがしまどれる朝日のひかりが、うしろから射すので、かみ日光さかいの所がすみれ色にえて、きたつきかさ脊負しよつてる。それでゐて、かほひたひも甚だくらい。くらくて蒼白あをしろい。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それへ東窓をもれる朝日の光が、うしろからさすので、髪と日光の触れ合う境のところが菫色すみれいろに燃えて、生きたつきかさをしょってる。それでいて、顔も額もはなはだ暗い。暗くて青白い。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)