のぼる)” の例文
お政にものぼるにもモデルがあるといって、誰それであろうと揣摩しまする人もあるが、作者自身の口からは絶えてソンナ咄を聞かなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「船長! 水夫見習いの安井のぼるってのが負傷したのは知ってますか、それが、今日きょうは病院へやってもらいたいといってるんです」
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
はれわたりたればいざや御来迎らいかうをがみたまへと案内がいふにまかせ、拝所をがむところにいたり日ののぼるはいし、したくとゝのへて山をくだれり。
本田のぼると言ッて、文三より二年ぜんに某省の等外を拝命した以来このかた吹小歇ふきおやみのない仕合しあわせの風にグットのした出来星できぼし判任、当時は六等属の独身ひとりみではまず楽な身の上。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
はれわたりたればいざや御来迎らいかうをがみたまへと案内がいふにまかせ、拝所をがむところにいたり日ののぼるはいし、したくとゝのへて山をくだれり。