教盛のりもり)” の例文
教盛のりもり〕清盛から三番目の弟。——門脇殿かどわきどのというのが通り名。職は中納言。長男通盛みちもりは、鵯越ひよどりごえで戦死。次子能登守教経のりつねがある。年五十七。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玉虫 おお、教盛のりもりの卿、行盛の卿……。有盛、経盛、業盛なりもりの方々……。みな打揃うて見えられましたの。
平家蟹 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
宰相とは、清盛の弟教盛のりもりのことであるが、教盛の娘が成経の妻になっていたから、成経にはしゅうとであった。
いや、衣食は春秋はるあき二度ずつ、肥前ひぜんの国鹿瀬かせしょうから、少将のもとへ送って来た。鹿瀬の荘は少将のしゅうとたいら教盛のりもりの所領の地じゃ。その上おれは一年ほどたつと、この島の風土にも慣れてしまった。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ことし三ツの家盛を、背なかにぶって、門の外にたたずんでいた経盛は、三男の教盛のりもりと一しょに、そろっていった。
参議正三位皇太后宮大夫兼修理大夫加賀越中守平朝臣経盛、従二位行中納言兼左兵衛督征夷大将軍平朝臣知盛とももり、従二位行権中納言兼肥前守平朝臣教盛のりもり、正二位行権大納言兼出羽陸奥按察使平朝臣頼盛よりもり