トップ
>
放蕩者
>
ほうとうもの
ふりがな文庫
“
放蕩者
(
ほうとうもの
)” の例文
それは若い時は
仕様
(
しよう
)
のない
放蕩者
(
ほうとうもの
)
でもあったであろうが、それは時代と環境の罪もあって、彼ばかりがわるいとは言えない。
旧聞日本橋:11 朝散太夫の末裔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
大まじめで自分を
放蕩者
(
ほうとうもの
)
と思い
込
(
こ
)
んで、「ああ、もし
無駄
(
むだ
)
に時を
浪費
(
ろうひ
)
さえしなかったら、えらいことができたのになあ!」
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
私は女の
肌
(
はだ
)
にしがみついて、私の苦しみをやる道を覚えました。人は私を
放蕩者
(
ほうとうもの
)
と呼びます。私はその名に甘んじます。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「何でもお父さんが佐倉の御典医だったというから、家柄はいいらしいんだけれど、あの父さんは確かに才子ではあるけれど、ひどい
放蕩者
(
ほうとうもの
)
らしいのよ。」
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
放蕩者
(
ほうとうもの
)
でも金ばなれがいいとはきまらないだろうが、彼は徹底した自己中心で、自分の快楽に対してしか決して金は使わないし、使いぶりも
吝嗇
(
りんしょく
)
に近いほどしみったれていた。
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
手の付けようのない
放蕩者
(
ほうとうもの
)
で一時勘当までされた、弟の滝三郎父子が乗込み、兄の鉄馬殿を、土蔵の中に押し込めて、犬猫のようなひどい目に逢わせ、自分が兄の家を乗っ取って
銭形平次捕物控:012 殺され半蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
バオレルはいつも上きげんで、悪友で、勇者で、金使いが荒く、太っ腹なるまでに
放蕩者
(
ほうとうもの
)
で、雄弁なるまでに
饒舌
(
じょうぜつ
)
で、暴慢なるまでに大胆であった。最も善良なる魔性の者であった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
放蕩者
(
ほうとうもの
)
に似合わない、敵に後ろを見せるは名折れだとひやかしたが、本心はやっぱり、おれが吉原を断わって、待たせてある人のために帰って来てくれた、それがこんなに嬉しいのだ。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼女がル・ブラン氏の香水店にいなかった一週間、ある有名な
放蕩者
(
ほうとうもの
)
の若い海軍士官と一緒にいたのは、周知のことである。そこへ
喧嘩
(
けんか
)
が起って、彼女が家へ帰ったものと想像されている。
マリー・ロジェエの怪事件
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
なんとかかとか必ず苦情の持ち上がるべき英国風の小やかましい検疫もあっさり済んで
放蕩者
(
ほうとうもの
)
らしい血気盛りな検疫官は、船に来てから二時間そこそこできげんよく帰って行く事になった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
私の
噂
(
うわさ
)
は聞いていただろう、嘘だとは云わない、噂は誇張されるものだが、私はすなおに、自分が
放蕩者
(
ほうとうもの
)
だったことを承認する、一と言、ただ一と言だけ云うが、私がなぜ放蕩者になったか
やぶからし
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
蕩
漢検準1級
部首:⾋
15画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“放蕩”で始まる語句
放蕩
放蕩無頼
放蕩息子
放蕩児
放蕩三昧
放蕩家
放蕩費
放蕩親爺
放蕩漢
放蕩癖