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拙僧
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わし
ふりがな文庫
“
拙僧
(
わし
)” の例文
「それはさぞ御心配、多分お濠に棲んでいる獺の
悪戯
(
わるさ
)
であろう、
拙僧
(
わし
)
がちょいと退治して進ぜる。娘御には何んにも仰しゃらぬが宜しい」
新奇談クラブ:03 第三夜 お化け若衆
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ちょうどお前の処に嫁入る半年ばかり前に、
拙僧
(
わし
)
の処へコッソリと相談に来おってナ……こう云うのじゃ。
いなか、の、じけん
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「その折は
拙僧
(
わし
)
が説教してやる分のこつちや。なんぼ一揆やかて
拙僧
(
わし
)
の説教聴いたら納まるに
極
(
きま
)
つとる。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
麦酒
(
ビール
)
なら水だから召上るだろうとか、白足袋を差上げようとか、
褌
(
したおび
)
におこまりだろうとか——すると、番僧が大火鉢で、
肘
(
ひじ
)
まで赤いたこをこしらえて、ガンばってあたりながら、
拙僧
(
わし
)
にもくれよとか
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「やあ、
拙僧
(
わし
)
が
事
(
こと
)
か、」と、
間
(
ま
)
を
措
(
お
)
いて
坊主
(
ばうず
)
が
答
(
こた
)
へた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
そこで
拙僧
(
わし
)
は望み通りに、真言秘密の御祈祷をしてやって、出て来た
孩児
(
ややこ
)
はこれこれの処に埋めなさい……とまで指図をしておいたが……それがソレ……その骨じゃ。
いなか、の、じけん
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「そやけど、
拙僧
(
わし
)
がお辞儀しとつた事、誰にも言ひなはんなや。言ふと見つともないよつてな。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「
拙僧
(
わし
)
は
北国
(
ほくこく
)
の雲水でござるが、得庵先生御在宅なら、暫く御意を得たいと思ひまして……」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
ウチの寺へ石塔を建てて、その細工賃を一年ばかり石屋へ引っかけて、
拙僧
(
わし
)
に迷惑をかけとる奴じゃ。ええ
気味
(
きび
)
じゃええ気味じゃ。文句附けに来たら私が出てネジて上げる。心配せずに一杯飲みない。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「宗仙さん、これは
拙僧
(
わし
)
の
腕
(
かひな
)
でござりまするぞ。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“拙僧”の意味
《名詞》
僧侶が自分のことを指す謙譲語。
(出典:Wiktionary)
拙
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
僧
常用漢字
中学
部首:⼈
13画
“拙”で始まる語句
拙
拙者
拙劣
拙作
拙斎
拙道
拙陋
拙堂
拙宅
拙寺