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拍子抜
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ひょうしぬ
ふりがな文庫
“
拍子抜
(
ひょうしぬ
)” の例文
旧字:
拍子拔
お友達のなかでいちばん背の高いあなたが、子供のように
跳
(
は
)
ねてゆくところを、ぼくは、
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けしたように、ぽかんと眺めていたのです。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
驚
(
おどろ
)
いたのはモンクスだった。敵の上半身をねらってただ一
撃
(
げき
)
と思いきや、相手は寝てしまったんだ。
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けがして、ぼんやりしてしまった。
柔道と拳闘の転がり試合
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
やや
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けの
体
(
てい
)
である。彼はさい前からの臆病過ぎた用心が恥しくなって、苦笑しながらピストルをポケットに入れ、文字盤の裏へ近づいた。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それから何となく
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けのした、しかもどこかに物足らなそうな不安の影を宿している津田の顔を見て、ふと気がついたような調子で云った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
坊主はこちらへ背を見せたまま、「誰じゃい?」とただ声をかけた。伝吉はちょいと
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けを感じた。第一にこう云う坊主の態度は
仇
(
あだ
)
を持つ人とも思われなかった。
伝吉の敵打ち
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
お鍋に聞けば、
一旦
(
いったん
)
帰ってまた入湯に往ったという。文三
些
(
すこ
)
し
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けがした。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
小揺
(
こゆる
)
ぎもしないのにいささか
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けがしたのであろう。
歌麿懺悔:江戸名人伝
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
成政は、
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けした。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鼠地
(
ねずみじ
)
のネルを重ねた
銘仙
(
めいせん
)
の
褞袍
(
どてら
)
を
後
(
うしろ
)
から着せるつもりで、両手で
襟
(
えり
)
の所を持ち上げたお延は、
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けのした苦笑と共に、またそれを
袖畳
(
そでだた
)
みにして
床
(
とこ
)
の
裾
(
すそ
)
の方に置いた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
さて食事も済む。二階へ立戻ッて文三が再び取旁付に懸ろうとして見たが、何となく
拍子抜
(
ひょうしぬ
)
けがして以前のような気力が出ない。ソッと小声で「大丈夫」と言ッて見たがどうも気が
引立
(
ひった
)
たぬ。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
拍
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“拍子”で始まる語句
拍子
拍子木
拍子木形
拍子合
拍子打
拍子拔
拍子水
拍子舞
拍子詞