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投懸
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なげか
馳せて書斎に
引籠り机に身をば
投懸けてほつと
吐く息太く長く、
多時観念の
眼を閉ぢしが、「さても見まじきものを見たり」と声を
発して
呟きける。
それから上着を畳んで、肩へ
投懸けて出掛けるとて、口々に
医学生は
肌脱で、うつむけに寝て、
踏返した
夜具の上へ、両足を
投懸けて眠って居る。
醫學生は
肌脱で、うつむけに
寢て、
踏返した
夜具の
上へ、
兩足を
投懸けて
眠つて
居る。
宝蔵千年の
鎧を取つて
投懸けた
風情がある。