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懸合
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かけあい
ふりがな文庫
“
懸合
(
かけあい
)” の例文
健三の父と島田との
懸合
(
かけあい
)
について必要な
下書
(
したがき
)
らしいものが細君の手に渡された。細君は女だけあって、綿密にそれを読み
下
(
くだ
)
した。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
卑怯
(
ひきょう
)
なことをしっこなしさ。おら、ただ
懸合
(
かけあい
)
に来ただけなんだよ、何も、人殺しに来たんじゃないよ」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かくて『ふらんす物語』損害賠償の談判は八年に渡りて落着せず大正五年
籾山
(
もみやま
)
書店『荷風傑作鈔』なるものを出版し
該書
(
がいしょ
)
の一部を採録するに至り重ねて
懸合
(
かけあい
)
面倒とはなりけり。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
愚図
(
ぐず
)
々々
吐
(
ぬか
)
すと、処々に
伏勢
(
ふせぜい
)
は配ったり、朝鮮伝来の地雷火が仕懸けてあるから、合図の
煙管
(
きせる
)
を
払
(
はた
)
くが最後、芳原は
空
(
くう
)
へ飛ぶぜ、と威勢の
好
(
い
)
い
懸合
(
かけあい
)
だから、一番景気だと帳場でも買ったのさね。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
時候の
挨拶
(
あいさつ
)
、用談、それからもっと
込
(
こ
)
み
入
(
い
)
った
懸合
(
かけあい
)
——これらから脱却する事は、いかに枯淡な生活を送っている私にもむずかしいのである。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「それじゃ一人で朗読するのですか、または役割を
極
(
き
)
めてやるんですか」「役を極めて
懸合
(
かけあい
)
でやって見ました。 ...
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
病人はただううんと
挨拶
(
あいさつ
)
——挨拶にもならない声を
微
(
かす
)
かに出すばかりであった。そこで大勢は
懸合
(
かけあい
)
にならない
慰藉
(
いしゃ
)
をやめて、囲炉裏の
周囲
(
まわり
)
だけで
舌
(
した
)
の用を弁じていた。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
始めからこっちの気を引くためにわざとそんな
突飛
(
とっぴ
)
な要求を持ち出したものか、または
真面目
(
まじめ
)
な
懸合
(
かけあい
)
として、それを
比田
(
ひだ
)
へ持ち込んだ
後
(
あと
)
、比田からきっぱり断られたので
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
懸
常用漢字
中学
部首:⼼
20画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“懸合”で始まる語句
懸合事
懸合處