忠隣ただちか)” の例文
一六一四年一月二十八日〈(慶長十八年十二月十九日)家康はキリスト教厳禁、宣教師追放の政策を決定し、大久保忠隣ただちかをその追放使に任じた。
鎖国:日本の悲劇 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
大久保相模守忠隣ただちかは相州小田原の城主で、徳川家の譜代大名のうちでも羽振りのよい一人であったが、一朝にしてその家は取潰されてしまった。その原因は明らかでない。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ず残存している教会堂を毀つとともに、大久保忠隣ただちか奉行ぶぎょうとして近畿に送り、所司代しょしだい板倉勝重かつしげと協力して、切支丹の嫌疑のある者を残らず捕縛さし、それを一人一人こもに巻いて
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「慶長の甲寅は十八年、大坂攻めを遊ばした冬の陣の当年で、神君の御発令により、大久保忠隣ただちかが京都の耶蘇教会堂やそきょうかいどうを取りこわし、諸国に邪教禁止のおふれをかれてから三、四年後にあたる」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
井伊兵部いいひょうぶ榊原康政さかきばらやすまさ、大久保忠助ただすけ、同じく忠隣ただちか本多ほんだろう、同平八郎忠勝ただかつなどの多感多血の若手を初め——鳥居忠政とりいただまさ戸田十郎右衛門とだじゅうろうえもん、内藤新五郎、松平康次まつだいらやすつぐ、同与一郎広家よいちろうひろいえ、同孫六郎康長まごろくろうやすなが
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)