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忌
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いと
ふりがな文庫
“
忌
(
いと
)” の例文
いや、かれの心の奥を割ってみれば、かれの心も、決してお綱を
忌
(
いと
)
ってはいないのだ。むしろ、弦之丞もいつかお綱を好もしくさえ思っている。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ウム。……だが伊織。それならお前はなぜ、白骨を持ったその手を、さも汚いように、先刻から
忌
(
いと
)
っているのか」
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼の将士も、
譜代
(
ふだい
)
足軽のべつを問わず、死ぬことはもう
忌
(
いと
)
わなかったにちがいない。けれど、大きな死にがいを持ちたかったことは疑いもないことであろう。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこの幕中に、幹の太さ三抱えもある
楠
(
くす
)
の大木があった。義元は、雨をも
忌
(
いと
)
って、
梢
(
こずえ
)
の下へ寄った。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
地獄にも堕ちろ、師の破門も
忌
(
いと
)
わぬ。このために
数珠
(
ずず
)
を
断
(
た
)
って、
外道
(
げどう
)
へ落ちるともやむを得ん。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その急激な忠勤ぶりは、やがて同列の者から
忌
(
いと
)
われだした。たださえ、べつな眼でみられやすい新参であるのに、光秀に
諂
(
へつら
)
えない自負心があるし、知識人らしい持前のにおいがある。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どんな苦しみをしても
忌
(
いと
)
いませぬ。ただ、末かけて、お忘れくださいますな」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「なんとか、和解の
途
(
みち
)
はないものだろうか」禅閤は、自分の力で、この大きな対立の調停ができるものなら、どんな骨を折ってもよい、老い先のない身を終っても
忌
(
いと
)
わないと考えていた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「思い違いをしてはならぬ。この弦之丞は、決してそちを
忌
(
いと
)
うてはいない」
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(
忌
(
いと
)
いませぬ)新婚の夜の誓いであった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“忌”の意味
《名詞》
(キ)ある人物が死んだ日。
(キ)喪に服している期間。
(出典:Wiktionary)
“忌(忌み)”の解説
忌み、斎み(いみ)は
神に対して身を清め穢れを避けて慎む事。斎戒。
(転じて)忌み避けるべきこと。禁忌。はばかり。
平安時代以降の用例は大半が2.の意。
(出典:Wikipedia)
忌
常用漢字
中学
部首:⼼
7画
“忌”を含む語句
忌々
忌々敷
可忌
忌憚
物忌
忌明
忌日
嫌忌
忌諱
忌嫌
禁忌
小忌
忌籠
斎忌
忌忌
忌避
猜忌
忌中
忌服
厭忌
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