“忌明”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きあ57.1%
いみあけ14.3%
きあき14.3%
きめい14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
決しておばれざるべしとの覚悟さえ生じければ、亡夫が一週年の忌明きあけを以て、自他相輔あいたすくるの策を講じ、ここに再び活動を開始せり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
あれはもう忌明いみあけだ、思い出せば不憫ふびんと思いやられぬことはないが、いつまでも愛惜あいじゃくを追うのは、それ、冥路よみじのさわりというものでな、今では、さっぱりとあきらめている、いまさら思い出して
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
例の宿直日記に、正月十三日忌明きあきと書してある。父の喪が果てたのである。続いて第二の冬をも弘前で過して、翌天保十年に、抽斎は藩主信順のぶゆきしたがって江戸に帰った。三十五歳になった年である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
忽然こつぜんと、信玄がいてから、ことしは正に三年目——四月はその忌明きめいの月にあたっている。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)