うら)” の例文
枕に就くと、今日位身體も心も急がしかつた事がない樣な氣がして、それでも何となく物足らぬ樣な、うら悲しい樣な、恍乎ぼうつとした疲心地つかれごゝちで、すぐうと/\と眠つて了た。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
いきどほりうらにしもて裏の児の咲ちやんをよびあそびけるかな
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
何方いづちにけむ、思ひして惱みし我もうら解けぬ。
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
今夜限り此生れ故郷を逃げ出すべき二人の娘にいう許りないうら悲しい感情を起させた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
うらやすし、愁ひはひそかに這ひ出でて
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)