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御役宅
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おやくたく
扨も越前守には紀州より兩臣
歸着にて
逐一穿鑿行屆たれば
直樣沐浴なし登城の
觸出し有て御
供揃に及び
御役宅を出で松平伊豆守殿御役屋敷を
潰し將軍の
御落胤との事なれば少こし
安堵しけれども後々の
咎を
恐れ
早速名主組合へ右の
段を
屆け夫より町奉行の
御月番松平日向守殿
御役宅へ此段を
側近く
呼て申樣汝に
遺言する事あり明朝は忠右衞門も予と共に
切腹致せば予がなき
跡は三日を
待ず其方
并びに次右衞門三五郎は
當御役宅へ奉公すべし必らず
忠臣二君に
仕へずとの
聖言を