トップ
>
御存
>
ごぞんじ
ふりがな文庫
“
御存
(
ごぞんじ
)” の例文
こんな者に見込れて、さぞ御迷惑ではゐらつしやいませうけれども私がこれ程までに思つてゐると云ふ事は、貴方も
御存
(
ごぞんじ
)
でゐらつしやいませう。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「お定、きょうは
幾日
(
いくにち
)
だっけねえ」と、日も
御存
(
ごぞんじ
)
ないことがある。たまたま壁の暦を見て、時の経つのに驚きました位。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
え、証人が倉「はい有ります、
御存
(
ごぞんじ
)
の通り一昨夜は
毎
(
いつ
)
もより蒸暑くて
夫
(
それ
)
にリセリウ
街
(
がい
)
で
所天
(
おっと
)
に分れ
内
(
うち
)
まで
徒歩
(
あるい
)
て帰りました
為
(
た
)
め大層
咽
(
のど
)
が乾きまして、 ...
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
学校時代の私は、銀子さん、貴女
能
(
よ
)
く
御存
(
ごぞんじ
)
下ださいますわねエ——
彼
(
あ
)
の一時バイロン流行の頃など、貴女を始め
皆様
(
みなさん
)
が
切
(
しき
)
りに恋をお語りなさいましたが
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
○洋服の形は皆様
御存
(
ごぞんじ
)
の通り、背広、モオニングコート、フロックコート、
燕尾服
(
えんびふく
)
の類なり。背広は
不断着
(
ふだんぎ
)
のものにて日本服の着流しに同じ。モオニングコートも儀式のものにはあらず。
洋服論
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
たとえ男が長い冬の日を遊暮しても、女は
克
(
よ
)
く働くという田舎の
状態
(
ありさま
)
を見て、てんで笑って御了いなさる。全く、奥様は小諸の女を
御存
(
ごぞんじ
)
ないのです。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「先生が
御存
(
ごぞんじ
)
無
(
なか
)
つたとは驚きましたねエ」と春山は容子つくろひ「あの、海軍大佐の松島様へ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
今更新く申上げませんでも、私の心は奥底まで見通しに貴方は
御存
(
ごぞんじ
)
でゐらつしやるのです。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
支那人の頭は
御存
(
ごぞんじ
)
でしょう、三ツに分て紐に組ます
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「それじゃ未だ私の心を
真実
(
ほんとう
)
に
御存
(
ごぞんじ
)
ないのですわ。私はこうして酔って死ねば、それが何よりの本望ですもの」
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「サ、其の男の
方
(
はう
)
を此の篠田先生が
能
(
よ
)
く
御存
(
ごぞんじ
)
なので、色々御話を承つて居たのだがネ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
でも、叔父さんなぞは
御存
(
ごぞんじ
)
ないでしょうが、宅でまだ川向に居ました時分——丁度私は一時
郷里
(
くに
)
へ帰りました時——向島が私の留守へ訪ねて来て、遅いから泊めてくれと言ったそうです。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
存
常用漢字
小6
部首:⼦
6画
“御存”で始まる語句
御存知
御存生
御存命
御存無
御存之者