従順じゅうじゅん)” の例文
旧字:從順
朕カ在廷ざいていノ大臣ハ朕カためニ此ノ憲法ヲ施行スルノせめニ任スヘク朕カ現在及将来ノ臣民ハ此ノ憲法ニ対シ永遠ニ従順じゅうじゅんノ義務ヲ負フヘシ 
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
いつもあれほど、せっかちで、かんしゃく持ちで、だれにもいたずらばかりしていたかれが、それはもうおとなしく従順じゅうじゅんであった。
わたくしもわたくしの同棲者も元来がる信念の上に立つと従順じゅうじゅんな人間になり生活意識や情操じょうそう一所ひとところ集注しゅうちゅうするたちと見えます。
しかし私の子供時代を思いかえすと、外観上の従順じゅうじゅんは、必ずしも心からの従順ではなかった。内心ではを是とし、非を非として、かなり批判的であったと思った。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
彼は、自分がお芳に対して出来るだけ従順じゅうじゅんであろうとつとめていた一ヵ月まえまでの生活を思い起して、何かくやしいような気がした。彼はさぐるような眼をして
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
そうかと思うと、それほどけばけばしく女性尊重を放送しないフランス人が、家庭は全く主婦の女王の傘下さんか従順じゅうじゅんあたたまって易々諾々いいだくだくである。
女性崇拝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ただ従順じゅうじゅんに伝統や規則や指揮命令に従って形をととのえていくというような簡単な生活ではない。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ジョリクールはなるほどはしっこいし、ちえもあるけれども、注意もしないし、従順じゅうじゅんでもないのだ。かれは教えられたことはわけなくおぼえるが、すぐそれをわすれてしまう。
わたしは、いつでもかれに従順じゅうじゅんであったけれども、この場合はかれといっしょにミリガン夫人ふじんの部屋に行くことが、わたしとしてむろん正当でもあり自然しぜんなことだと思っていた。