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引合
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ひきあい
ふりがな文庫
“
引合
(
ひきあい
)” の例文
このおあぐさんが、年寄り連の理想的な娘なので、あの通りにお優しく、しとやかな声を出さなければいけないと、よく
引合
(
ひきあい
)
に出して
叱
(
しか
)
られた。
旧聞日本橋:05 大丸呉服店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
正保二年十二月二日に
歿
(
ぼっ
)
した
細川三斎
(
ほそかわさんさい
)
が三斎老として挙げてあって、またその
第
(
やしき
)
を諸邸宅のオリアンタションのために
引合
(
ひきあい
)
に出してある事である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
しかしいえばきっと反抗されるに
極
(
きま
)
っていました。また昔の人の例などを、
引合
(
ひきあい
)
に持って来るに違いないと思いました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
上に
引合
(
ひきあい
)
に出した叔父についても、英雄崇拝の思い出がある。叔父は慶応義塾を出て、郵船会社に勤めていた。
大人の眼と子供の眼
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
上州屋もそれがために飛んだ
引合
(
ひきあい
)
を付けられて、ずいぶん金をつかったようでした。そんなわけで、舐め筆の娘との縁談も無論お流れになってしまいました。
半七捕物帳:22 筆屋の娘
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
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頻
(
しき
)
りに
喧
(
やか
)
ましくいって「下らぬ戯作などを読む馬鹿があるか」と叱られるたんびには坪内君を
引合
(
ひきあい
)
に出しては「文学士でさえ小説を書く、戯作戯作と軽蔑するようなものではない」
明治の文学の開拓者:――坪内逍遥――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
正面に
蓆
(
むしろ
)
の敷いてある処は
家主
(
いえぬし
)
、組合、名主其の
外
(
ほか
)
引合
(
ひきあい
)
の者が
坐
(
すわ
)
る処でございます。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
斯
(
か
)
くして永久に敗残者として終ることは、古今の哲学を
引合
(
ひきあい
)
に出す
迄
(
まで
)
までもなく、極めて明瞭なことで、この場合に於ても、熱海で神聖な恋の一夜を過した、京極三太郎のプラトニック・ラヴは
奇談クラブ〔戦後版〕:14 第四次元の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
分りやすいように長蔵さんを
引合
(
ひきあい
)
に出したが、よく調べて見ると、人間の性格は一時間ごとに変っている。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ミュンステルベルグと云う学者の家に賊が入った
引合
(
ひきあい
)
で、他日彼が
法庭
(
ほうてい
)
へ呼び出されたとき、彼の陳述はほとんど事実に相違する事ばかりであったと云う話がある。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
春雨の欄に出て、
連翹
(
れんぎょう
)
の花もろともに古い庭を
見下
(
みくだ
)
された事は、とくの昔に知っている。今更
引合
(
ひきあい
)
に出されても驚ろきはしない。しかし二階からもとなると
剣呑
(
けんのん
)
だ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それから以後は、「どうかこうか生きています」という
挨拶
(
あいさつ
)
をやめて、「病気はまだ継続中です」と改ためた。そうしてその継続の意味を説明する場合には、必ず欧洲の大乱を
引合
(
ひきあい
)
に出した。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
下女は答える代りに、突然清子を
引合
(
ひきあい
)
に出した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“引合”で始まる語句
引合い
引合口