常盤御前ときわごぜん)” の例文
常盤御前ときわごぜんの乳房を含んでいる頃に雪の中で助けてくれた弥平兵衛宗清という武士の顔を覚えていたのは牛若丸後に、源義経だ」
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
菫色すみれいろの横封筒……いや、どうも、その癖、言う事は古い。(いい加減に常盤御前ときわごぜんが身のためだ。)とこうです。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
稚児輪鬘ちごわかづらをつけ、常盤御前ときわごぜんかぶるようなあの塗笠ぬりがさにそれから杖を持つと、それで私の仕度は出来上った。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)
義朝よしとも奥方おくがた常盤御前ときわごぜんは、三にん子供こどもれて、大和やまとくに片田舎かたいなかにかくれていました。
牛若と弁慶 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
あの衆の先祖が、この土地でむかし常盤御前ときわごぜんをころしたと云い伝えられておりまする。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あの、常盤御前ときわごぜんのお堂はこちらでございますか」
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)