巻雲けんうん)” の例文
これが普通われわれの見受ける所の即ち雨雲に出来るハロであるが、稀には巻雲けんうん巻層雲けんそううんにハロが現れることがある。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
午後ほんを読んで居ると、空中くうちゅうに大きな物のうなり声が響く。縁から見上げると、夏に見る様な白銅色の巻雲けんうんうしろにして、南のそらに赤い大紙鳶おおだこが一つあがって居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
巻雲けんうんさえうかびそうに見えるとこを、三羽のたかかなにかの鳥が、それともつるかスワンでしょうか、三またのやりのようにはねをのばして白く光ってとんで行きます。
イーハトーボ農学校の春 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
通例巻雲けんうんと訳されている。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
真夏の巻雲けんうん
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
巻雲けんうんの下は
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)