“巻紙”の読み方と例文
旧字:卷紙
読み方割合
まきがみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
役人溜りでは、夜詰よづめの同心がちょうど手紙を書きだしたところで、巻紙まきがみに「拝啓はいけい陳者のぶれば……」と書きかけ、そのすずりの水もまだ乾いていない……
顎十郎捕物帳:13 遠島船 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
手紙は書き終らずにめたものらしく、引きいた巻紙まきがみと共に文句は杜切とぎれていたけれど、読み得るだけの文字で十分に全体の意味を解する事ができる。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
こういって置いて、貞固はほとんど同じような文句を巻紙まきがみに書いた。そしてそれを東堂の手にわたした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)