せん)” の例文
そして側には一りの弓を立て、腰には両刃りょうばせんの八環刀かんとういて、久しぶりな闘争の発汗に会ったためか酒の色か、いかにもこころよげな眉宇びうに見える。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
当時流行のせんたん花ガスは、花のかたちをした鉄の輪の器具の上で、丁度現今いま、台所用のガス焜炉こんろのような具合に、青紫の火を吐いて、美観を添え、見物をおったまげさせていたのだ。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
曹洪そうこうの配下で晏明という部将がこれへきた先頭であった。晏明はよく三せん両刃りょうじんの怪剣を使うといわれている。今や趙雲のすがたを目前に見るやいな、それをふるって
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)