小室こむろ)” の例文
同業、東洋陶器の小室こむろ幸成の二女が、二世のバイヤーと結婚してアメリカへ行くのだそうで、池田藤吉郎も招かれて式につらなった。
春雪 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
お銀の奉公先は、江州ごうしゅう小室こむろで一万二千石の領主小堀和泉守こぼりいずみのかみ様——江戸御上屋敷は駿河台だ。奥方には御姫様ばかりで跡取りが無い。
信州小室こむろぜえに友達が行って居りますから無心を云おうと思いまして参ったのでごぜえますが、途中で災難に遭い、金子かねを……
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いやさ、名を聞くなら其許そこもとからと云う処だが、何も面倒だ。俺は小室こむろと云う、むむ小室と云う、このあたりの家主なり、差配なりだ。それがどうしたと言いたい。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此家こゝ嫁入よめいりせぬ以前いぜん、まだ小室こむろ養女やうぢよ實子じつしつたときに、いろ/\のひと世話せわをしてれて、種々いろ/\口々くち/″\申込まうしこんでれた、なかには海軍かいぐん潮田うしほだといふ立派りつぱかたもあつたし
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
泣いてわかれた 小室こむろ
別後 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
泣いて別れた 小室こむろ
雨情民謡百篇 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)