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こばなし
ふりがな文庫
“
小咄
(
こばなし
)” の例文
江戸の
小咄
(
こばなし
)
にある、あの、「誰でもよい」と
乳母
(
うば
)
に打ち明ける恋いわずらいの令嬢も、この数個のほうの部類にいれて
差
(
さ
)
し
支
(
つか
)
えなかろう。
チャンス
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
四、彼は
昨日
(
さくじつ
)
「
小咄
(
こばなし
)
文学」を罵り、
今日
(
こんにち
)
恬然
(
てんぜん
)
として「コント文学」を作る。
宜
(
うべ
)
なるかな。彼の健康なるや。
病牀雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
坊主が
般若湯
(
はんにゃとう
)
をのむというのは落語や
小咄
(
こばなし
)
に
馴染
(
なじみ
)
のことだが、あれは大概山寺のお経もろくに知らないような生臭坊主で、何代目かの管長候補に目されている高僧は
流石
(
さすが
)
に違う。
勉強記
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
気のきいた
小咄
(
こばなし
)
をしていた時、食卓の
端
(
はし
)
の方で赤い短い
頬鬚
(
ほおひげ
)
をはやした男が、ここへ来る途中で見知らない一人の気違いに出逢ったことを、
尾鰭
(
おひれ
)
をつけて話しているのに気がついた。
世界怪談名作集:12 幻の人力車
(新字新仮名)
/
ラデャード・キプリング
(著)
彼らのする猥談は、
小咄
(
こばなし
)
的なニュアンスも何の洗練もあるわけではない。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
江戸
小咄
(
こばなし
)
などの類にも、かなり通じていましたから、
剽軽
(
ひょうきん
)
な事をまじめな顔をして言って、家の者たちを笑わせるのには事を欠きませんでした。
人間失格
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
江戸の
小咄
(
こばなし
)
にも、あるではないか。朝、垣根越しにとなりの庭を
覗
(
のぞ
)
き見していたら、寝巻姿のご新造が出て来て、庭の草花を眺め、つと腕をのばし朝顔の花一輪を
摘
(
つ
)
み取った。
女人創造
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
江戸の
小咄
(
こばなし
)
にも、あるではないか。
春の盗賊
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
咄
漢検1級
部首:⼝
8画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父