ひき)” の例文
旧字:
たおれて知るところなし、犬徬徨涕泣ほうこうていきゅう走って船に還りまた草中にかえる。同伴怪しみ随い往き隆の悶絶せるを見、ひきいて家に帰る。
(十) その翌年、弟子冉有が季康子きこうしのために師をひきい斉と戦って勝った。季康子がそれについて尋ねると、冉有ぜんゆう軍旅ぐんりょのことを孔子に学んだと答えた。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
むかし張角乱をせしとき、漢廷官人の不心得を諷して向翔と言える人、兵をひきい河上に臨み北向して『孝経』を読まば賊必ず自滅すべし、と言えり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
「世家」におけるこの話の初めは、孔子の弟子冉有が季氏のために師をひきいて戦いに勝ったという出来事である。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
すなわちその法を以て具さに四人に授く。四人法に依りて此の薬を和合し、自ずからその身をかくし、游行自在なり。すなわち共に相ひきいて、王の後宮に入る。
主人数十人をひきい、往き掘りてその金を得、引き返して穀賊の前へ叩頭こうとうし、何とか報恩供養したいから拙宅へ二度入りをともうすと、穀賊、さてこそと言わぬばかりに答うらく
毘女其式それしきの裁判は朝飯前の仕事と答えて夫に教え、大薬妻の教えのままに翌日商主の五馬をき来て池辺の岩上に立たせ、水に映った五馬の影をひき去れ、〈もし影馬実に持つべき者なしと言わば