“其式”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
それしき75.0%
それ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
偶を求む牝猫は其式それしきの崖や渓をにゃんとも思わず一心に走り廻って、牡猫の情を受け返るを、知らぬは亭主ばかりなりで、猫を木の股から生まるるごとく想いいたのだ。
何にもあてはなかったけれど、其式それしきの負債はき償却して見せるように広言を吐き、月々なし崩しの金額をもめて再び出京したが、出京して見ると、物価騰貴に付き下宿料は上る、小遣も余計に
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
そこでこの二つの品を花聟の母は花嫁を始め送り迎えの人々に少しずつ遣りますと、彼らはいちいちこれを手の平に受けてねぶるです。其式それが終ってからその母の案内に従って堂内に入って行く。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)