宿替やどがへ)” の例文
隨而小弟にも無異かはりなく罷在、當分は宿替やどがへにて獨居いたし、間々まゝ夢中には貴丈あなたに御逢申上候。偖大變到來仕、誠に紅涙にまみれ、心氣絶々たえ/″\に罷成、悲憤の情御察可下候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
背後うしろ野原のはらところで、肝玉きもたま宿替やどがへした。——あれ一面いちめんかすみなかけむりつゝまれて、しろ手足てあしさびいく/\ながら、ほり石垣いしがきけてつるがるやうにえたゞもの。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)