宿中しゆくぢう)” の例文
左樣でございますか、——その御災難の中へ、こんな事を申上げるのは變でございますが、今日は急に御本陣へお行列が入つて、宿中しゆくぢう一パイになつてしまひました。
衣服きものおびめて、やがてしり端折はしをらうところ、ふとはしうへると、堅氣かたぎおほいが、賣女屋ばいぢよやのあるちひさな宿やどなんとなく自墮落じだらくふうまるとえて、宿中しゆくぢういづれも朝寢あさねらしい。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)